“存在の力”を喰われて死んだ人間の残り火から作られた代替物(だいたいぶつ)。
存在の消滅が生む大きな世界の歪みをいきなり発生させるとフレイムヘイズに察知されてしまうため、“徒”らはこれを作って人や世界との繋がりを当面保たせ、存在喪失が世界に与える衝撃を和らげる。
“徒”やフレイムヘイズには、残された“存在の力”の具現である、胸の内に点る灯(あか)りが見える。
本人の燃え残りから作られるため、記憶や人格は生前のものを持っており、生命活動も行われている。残された力の消耗と共に、周囲との人間関係・居場所・役割・存在感を徐々に失ってゆき、やがて誰にも気に止められなくなった頃、ひっそりと消える。
その消滅とともに全ての痕跡は消滅し、いなかったことになる。
身の内に“紅世の徒”の秘宝“宝具”を宿したトーチは、“ミステス”と呼ばれる?